津軽三味線は独学で弾けるようになる?
津軽三味線は、もともとは男性視覚障害者の中でもボサマと呼ばれる門付け芸をする人達が演奏する楽器として発達しました。
昔は、視覚障害を持って生まれると、男性なら東北地方ではボサマに、北陸地方の女性なら瞽女(ごぜ)になるのが選択肢として大きかったのです。
そうした奏者達にとって、師匠はやはりボサマや瞽女出身の人々。いわば、独学から確立していったような演奏が、津軽三味線の祖だといってもいいでしょう。
そこでここでは、津軽三味線を独学で身に着けるのは可能かどうかについてお話します。
独学で弾けるかはやる気次第
現代では、音大や音楽学校に進学したり、名演奏家に師事するのが演奏家になる唯一の道だと思われがちです。しかし、昔は名人自体が少ない時代もありました。
ヴァイオリンやピアノですら、独学で名演奏をする人も少なくなかったのです。津軽三味線の場合、実は和楽器の中ではまだ歴史も浅く、ヴァイオリンなどのようにどこにでも師匠が存在する世界には至っていません。
また、経験者に師事するとしても、本人のやる気があるかないかでは上達具合が違ってきます。というわけで、独学でも津軽三味線をマスターするのは不可能ではありません。
独学とレッスンの違い
とはいえ、独学のみで津軽三味線をマスターするには、経験者に師事する以上の苦労があるはずです。市販の教材やインターネットの情報以上の教えが、直接のレッスンでは受けられます。
頭で理解できないことでも、隣で見てもらいながら構えや奏法を教えてもらえるのは独学ではかなわないことです。独学で3年かかることが、レッスンに通えば半年でマスターできる可能性も出てきます。
独学で始めてやっぱり無理だとあきらめてしまうよりは、レッスンに通って津軽三味線を弾けるようになったほうがいいですよね。